2015年04月28日

剣と絵筆

最近、体調がいまひとつです。
金曜日あたりから風邪っぽい症状があったので、週末は大人しくしていたのですが、あまり症状が改善した気がしません。
熱はないので動くのに特に支障はないのですが、咳と鼻水が出ていて、なんとなく気だるい感じが抜けません。
年のせいで回復が遅いのかなあ……

さて、読書記録です。
先日図書館で借りた、「昔読んで面白かった児童書」の第2弾

剣と絵筆

ブクログにレビューを載せておきました。
多分この本も絶版なのではないかと思います。探す際は図書館でどうぞ。
これもとても好きな本なので、入手困難なのは非常に残念です。再版して欲しいものです。

14世紀イングランドを舞台とした児童文学です。
騎士の家系に生まれた少年が、様々な経験を経て、「自分の生きかた」を見出す物語。
タイトルの「剣と絵筆」は、主人公の人生の選択を象徴する道具です。
原題は「One is One」
原書を確認したわけではないので確たることは言えないのですが、おそらくは、作中のペイガン卿の言葉に由来するのではないかと思います。
「なによりも、いつもじぶんらしく生きるんだ。他人を傷つけさえしなければ、恐れずにじぶんのやりたいことをやりたまえ。神はわれわれを、それぞれ別々に形造ってくださった。もし神がきみをふつうとはちがった型に入れて造るのがいいとお思いになったのなら、臆することなく人とちがっていればいいのだ」

当時のイングランドの政治背景がけっこう描きこまれている点が興味深いのですが、あまり馴染みのないものでもあるので、読む上での障壁にもなるかもしれません。
また、決して清潔でも平和でもない中世の生活風景も、けっこうしっかり描かれています。
騎士の生活、修道院の生活を垣間見ることができるので、そういったものに興味がある方にも面白いのではないでしょうか。

この作品は、大変に濃い友情(というか愛情)の物語です。
主人公と、彼にとってかけがえのない存在たちとの絆は、非常に胸に響きます。
死が大きなウェイトを占め、つらく厳しい側面もしっかりと描かれているだけに、愛情と信頼がさらに輝いて見えるのだと思います。


posted by 霧原真 at 01:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書記録 | 更新情報をチェックする

2015年04月22日

急げ、草原の王のもとへ 他

先日、図書館に行ったとき、昔読んで好きだった児童書を読み返すべく、何冊か借りてきました。
週末に2作品ほど読了したので、簡単に読書記録を。

「コサック軍 シベリアをゆく」
「急げ 草原の王のもとへ」

2冊とも児童書で歴史小説。ドイツの作家、バルバラ・バルトス・ヘップナーの作品です。
たぶん絶版なので、図書館で探してみてください。

「コサック軍~」は、ブクログに簡単なレビューを載せておきました。
「急げ~」のほうは、ブクログに項目が見当たりませんでした。

2冊とも、16世紀のロシア帝国によるシベリア征服を描いた作品です。
「コサック軍~」は、ロシア側から、「急げ~」はロシアと敵対関係にあるタタール側からの作品。

その昔(たぶん高校生くらいの頃?)、「急げ~」のほうを先に読み、「こんな作品があったんだ!」と非常に感動した覚えがあります。「コサック軍~」は後になってからその存在を知りました。
バラバラに読んでも楽しめますが、「急げ~」の冒頭と最後に出てくるとある人物が「コサック軍~」の主要キャラである上に、時系列としても「コサック軍~」→「急げ~」なので、この順番で2冊続けて読むことをおすすめしたいです。

個人的にはとても好きなタイプの作品です。
歴史の流れの中での個人の人生、恨みや憎しみを越えて「自由」を得るということ、などが、静かに、でも力強く語られている、重厚な作品です。豊かな情景描写、説得力のある人物像も魅力的です。
翻訳がやや古く、外国文学特有の文章構造が見られるので、翻訳ものに慣れていないととっつきが悪いかもしれません。
若い人にも読みやすいような訳に改め、新版で出して欲しいように思います。
が、かなり地味めな作品なので、無理そう。
どこかで上橋菜穂子氏が話題にしていたらしいので、もしかしたら……ということもあるかもしれませんが。

シベリア征服という題材自体も、あまり日本では取り扱いが見られないように思います。
日本にとって隣国であるロシア(シベリア)の歴史を知る上でも役に立つ本ではないかと思うので、そういった点でもおすすめではないかと思います。

posted by 霧原真 at 00:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書記録 | 更新情報をチェックする

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